描く時間の長さは練習の効果に深い関係があります。
人体クロッキーを教室でやるときは、だいたい3分から5分で行います。
ぼくが眠くなって倒れそうになるから……… ではなくて結果が良いからです。
はじめは5分だと時間が足りなくて中途半端で終わる人もいます。
そこで細部は描かなくていいから、足と頭の位置を決めて長い線で描くように指示をします。
バランスが悪くてもいいからアタリをつけないで、感覚で描くように声をかけます。
無駄な作業を減らすのがポイントです。
とりあえず時間内に全身を描くことができるようになるし、バランスも良くなります。
それでも上手くいかないときは、描く手順や観察のポイントを解説するとおおむね改善が見られます。
描く時間が長いと、直すことを前提に線を描くから精度が低くなりがちです。
なんとなく意味のないアタリをつけたり、余計な作業が増えるんです。
一発で決めるつもりで集中して練習する方が精度が上がります。
10分以上かけて描いても、5分で描いたときより良くなることはあまりありません。
増えた時間を有効に使う力が無いないうちは短時間で目的を絞って描く方が無駄がない。
はじめは動きの小さいポーズで5分くらい。
だんだん動きの大きいポーズにして時間を短くします。
動きの小さいポーズは左右差が分かりにくいから少し時間を長めに設定しています。
動きの大きいポーズの方がわかりやすくて時間を短くしても勢いで描けます。
初心者でバランスを合わせるのに苦労している人は、短い時間のクロッキーをオススメします。
1枚に2時間かけて描いても時間をかけて描いても、バランスを合わせているのは初めの15分程度で、後は塗り絵をするように細部の描きみをしているだけでバランスを合わせる練習にはなりません。
1枚3分で描く練習をすれば1時間で20回もバランスを合わせる練習ができます。
絵の練習は他にもいろいろな方法があるります。
あなたに必要な練習は何かを一緒に考える教室です。→おとなの美術室