間違えた線をすぐに消してしまうと、次に描く線の手がかりがなくなります。
はじめに描いた線が、100%間違っているならば消すのも仕方がないかもしれないけれど、真剣に描いた線ならば、全てが間違っていることはあり得ません。
何かしら自分が描きたかったものがそこに含まれているはずです。
たとえ10%しか正しくなかったとしても、それが次に描く線の手がかりになります。
0から始めるよりずっと作業効率は上がります。
絵は複数の線の組み合わせでできているので、
ある程度描いて進まないことには正しい形は見えません。
おかしいと思っていても、描き進めていくとそうでも無かったり、
大丈夫だと思っていたところが、ダメなこともあります。
描き始めてから全体像が現れるまでは、描くたびに一喜一憂しないで描き進めましょう。
誰でも間違えるものだから、慌てることはありません。
違うと思ったときは消すのではなくて、はじめに描いた線を基準に正しい線を描きます。
違うと思って消してしまったら、基準がなくなって0からやり直しです。
デジタル環境の人は簡単に線が消せるので要注意です。
描くのにすごく時間がかかる人は、消しすぎている可能性があります。
重ねて描いたけれど良くなる見込みが感じられないときは、
そこはほっといて次に進みます。
描いている途中で良し悪しを決めないで、
全体像をざっくり描き切ってから確かめる方が
何がどう間違えているのかよく分かります。
細かいミスや描き込みは後回しにして、まず全体を描くのが基本です。
ちょっと描いては消してを繰り返す人がいますが、
消すから分からなくなるんです。
闇雲に消してゼロからやり直すのではなく、
描いた線を手掛かりに、正しい線を探してください。
迷い線が増えて、分かりにくくなってきたら邪魔な線を消しましょう。
すっきり見やすくなったら、また作業を続けます。
描く→間違いの確認→正しい線を描き直す→確認→邪魔な線を消す
の流れになります。
正しく形を描くのは本当に難しいことですが、
少しづつ練習を重ねれば、だれでも精度を上げることができます。
時間をかけて直す練習をしましょう。
時間をかけて描くときに心がけたいことは、根気よく間違いを見つけることです。
早く完成が見たい、興味があるところを描き込みたいと思うので
間違いの確認はそこそこに切り上げてしまいがちです。
進めたい気持ちをぐっと抑えて、
本当に合っているのかどうかの確認に時間を使ってください。
はじめは1時間も描いたら、何を直したらいいのかわからなくなります。
そうしたらその日の作業は終わりにして、翌日続きをやりましょう。
時間を空けてから間違いを探すとよく分かります。
はじめは1時間から描いてみましょう。